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その人にとっての“いま”に間に合う仕組みを

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「申請したが、間に合わなかった。」
終末期がん患者が、介護サービスを一度も使えないまま亡くなる。退院した患者が、要介護認定を待つ間に再入院する。
これは決して珍しい事例ではない。
現場では繰り返し起きている「構造的な失敗」だ。

国立がん研究センターが22年に発表した調査では、「死亡前6カ月間に介護保険を一回も利用したことがない」と回答したがん患者の遺族のうち、23%が「申請したが利用できなかった」と答え、そのうち約半数が介護認定を受ける前に亡くなっていた。
https://news.yahoo.co.jp/…/2760eccdfed0b1dcf9c46302d0c2…
にもかかわらず、この問題は制度の本質的欠陥として正面から議論されてこなかった。
遅れの要因として、介護関係の団体からは、認定調査員の不足や、主治医の意見書を出すのにかかる時間、認定審査会開催の遅れなどが指摘されてきた。

しかし本質はそこではない。
現行の介護保険制度は「必要な時に必要なサービスの給付」を制度的に保証できていないということだ。
介護保険サービスは、もともと認知症高齢者をケアすることを前提に、その評価の仕組みも、そのプロセスも、サービスの内容も構築されている。
つまり「今の状態がしばらく続く」という前提で成り立っている。

しかし、介護が必要なのは認知症高齢者だけではない。
特に医療依存度の高い人、急変リスクの高い人のニーズには、その導入タイミング含めて、まったくマッチできていない。
厚労省は「暫定プランで進めろ」と指示するものの、現場は二の足を踏む。予想通りの認定が下りずに多額の自費が発生したり、あるいは未収金が発生したり、など「痛い思い」を経験しているからだ。
一部自治体は「暫定」を仕組み化し、このようなケースに対して迅速な介護保険サービスの利用を可能にしているが、そうでない自治体が大部分だ。
保険料を払ってきたのに、必要な時に使わせてもらえない、これでは保険とはいえない。
規制改革推進会議でもたびたび取り上げられてきたが、プロセスの効率化ではなく、保険のコンセプトから見直すべきではないか。

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https://junsasaki.theletter.jp/…/f1295bc3-9a2a-4885…

佐々木淳

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