熊本震災支援の現状と、私たちにできること
熊本の震災支援。
これまでの災害支援の答え合わせをするかのようなスマートさと迅速さで強力に進められています。
自治体、警察、消防、自衛隊、そして各種支援団体がスムーズな連携のもとで最適な役割分担で、急速に変化する、そして地域・事案ごとにさまざま異なるニーズにしなやかに対応してくれています。
被災された方々が一日も早く平穏を取り戻されることを願うとともに、支援関係者のご努力に心より経緯を表します。
現在の支援状況、各種団体への支援要請状況をまとめています。
■7月29日午前7時時点:
厚生労働省の公式報告に以下の派遣要請が掲載されています。
DMAT:熊本県が九州全県のDMATに派遣要請。
熊本県内で30隊が活動中です。対象は登録済みDMATで、個人の一般公募ではありません。各都道府県のDMAT調整本部を通じた派遣です。
DPAT:熊本県が全国のDPATに派遣要請。
対象は登録済みDPATで、各都道府県のDPAT調整本部を通じた派遣です。
DHEAT:熊本県から先遣隊およびDHEATの派遣要請があり、厚労省が九州各県への派遣依頼を調整中です。
対象はDHEAT研修・登録等の要件を満たす行政保健医療職で、一般公募ではありません。
DWAT:熊本県DWATは待機中で、九州各県との連絡体制が確保されています。現時点では全国向けの公開募集は確認できません。
■7月29日午後4時時点:
熊本県の第4回災害対策本部会議資料で、次の専門職派遣を新たに公表しました。
災害支援ナース
募集・要請主体:熊本県内の医療機関から派遣要請対
象職種:災害支援ナースとして登録・研修された看護職現状:熊本県が派遣を調整中
応募方法・活動期間・締切:未公表
指揮命令系統:医療機関からの要請を受けた熊本県の派遣調整下。個人向けの一般公募ではありません。
県外保健師等チーム
要請主体:熊本県から厚生労働省へ派遣要請
対象職種:保健師等。管理栄養士を含む計7チーム
活動地域:宇城・八代地域を中心に調整
応募方法・期間・締切:未公表。都道府県・厚労省を通じた組織派遣
指揮命令系統:熊本県健康福祉部、保健所、厚生労働省の調整下
JDA-DAT
日本栄養士会災害支援チームについて派遣調整中
対象:JDA-DATの登録・訓練を受けた管理栄養士等
一般公募、活動期間、申込先、締切は未公表
日本医師会(7月28日夜→7月29日):
JMAT
日本医師会は7月29日、令和8年熊本地震災害対策本部会議を熊本県医師会、福岡県医師会、鹿児島県医師会と開催し、JMATを中心とする支援調整体制を正式に公表しました。7月28日夜には、被災地の医療ニーズを評価する先遣JMATの出動要請が行われ、福岡・鹿児島両県医師会でも後続JMATの準備が進められています。派遣規模は今後の現地評価を踏まえて決定される見込みとのこと。
要請・調整主体:日本医師会災害対策本部、熊本県医師会
対象:先遣JMATおよび今後編成される支援JMAT
対象職種:医師、看護職、ロジスティクス担当を基本とし、必要に応じて薬剤師、リハビリ職、管理栄養士、介護・福祉職等
応募条件:今回の個人向け一般公募はありません。都道府県医師会・郡市区医師会を通じた組織派遣です
活動期間:先遣活動は開始済み。後続隊の期間は未公表
申込先・締切:公開されていません
指揮命令系統:日本医師会災害対策本部 → JMAT調整本部 → JMAT調整地域本部。現地では熊本県の保健医療福祉調整本部および熊本県医師会の調整下で活動します。
日本介護支援専門員協会(7月29日):
「災害の対応について」第1報を公表し、被災地域の介護支援専門員等に対して、組織的な情報収集への協力を要請しました。
これは現地派遣の一般公募ではありません。
要請主体:日本介護支援専門員協会災害対策本部
対象:被災地域の会員・介護支援専門員、都道府県支部
活動内容:会員、要介護者、介護事業所・施設、サービス提供状況を「災害初動期の状況報告シート」で把握
応募条件:派遣者募集ではなく、地域で把握した情報を標準様式で報告する活動
活動期間:直ちに開始。終了時期は未公表
提出先:各自の所属支部
締切:未公表
指揮・情報経路:日本介護支援専門員協会災害対策本部 → 都道府県支部 → 地域会員。集約情報を厚生労働省等の関係機関・団体との調整に使用します。
同協会は災害支援活動資金の募集も開始していますが、介護支援専門員の現地派遣登録や個人ボランティア募集は、まだ公表していません。
7月30日12:00時点:
JDAT先遣隊
熊本県は本日、第5回災害対策本部会議資料で、JDAT(日本災害歯科支援チーム)先遣隊の派遣を新たに公表しています。
調整主体:熊本県健康福祉部、JDAT関係組織
対象職種:歯科医師、歯科衛生士等の歯科保健医療専門職。派遣チームの具体的構成は未公表です
活動地域:宇城地域、八代地域
活動内容:避難所等における歯科保健医療ニーズの把握
活動開始:2026年7月31日
応募条件・申込先・締切:公表なし。個人向け一般募集ではなく、JDAT・歯科医師会等を通じた組織派遣です
指揮・調整体制:熊本県災害対策本部・健康福祉部の調整下。JDAT内部の派遣元や現地指揮系統の詳細は未公表です
JDATは、避難所での応急歯科医療、口腔衛生、公衆衛生活動を通じ、被災者の健康と地域歯科医療の復旧を支援する正式な災害支援チーム。
併せて前回「派遣調整中」だった災害支援ナースは、7月30日から宇城総合病院へ12名の派遣が開始されました。宇城市等への追加派遣も調整中ですが、個人向け募集は公表されていません。
XなどSNSには善意で被災地に飛び込む「非公式DMAT」や個人専門職の方々の発信も見られるようになってきましたが、重要なのは個々の力の発散ではなく、地域の中でのオーケストレーション。
公的な指揮命令系統に属さない「被災地支援」は「支援妨害」になりかねません。
自ら支援活動に参加したい方は、各種団体に所属し、事前に必要な研修を修了しておくことが望ましいと思います。
そして、直接現地に行かなくてもできる支援はたくさんあります。一番、効果的なのは「寄付」です。
山岸暁美さんたちがDC-CATを通じて「スマートサプライ」を活用し、熊本県内の訪問看護師が必要としている物資を、必要な数だけ、必要なタイミングで届けるプロジェクトをいち早く立ち上げています。
現在、熊本県下約40のステーションの必要物品をリストアップしています。熊本の現場の最前線で、本当に必要とされているものを直接届ける非常に効果的な支援です。
現場で踏ん張る訪問看護師さんたちに、とりあえず何か支援したい!という方は、まずはこちらに。
https://smart-supply.org/…/kum…/6a698d4870c94d92d6f59618
熊本県への直接寄付はこちら
被災者に届ける「熊本県義援金」
肥後銀行 県庁支店
普通預金 口座番号 1700669
口座名義 令和8年熊本地震義援金(熊本県) 熊本県知事 木村 敬
フリガナ レイワハチネンクマモトジシンギエンキン(クマモトケン)
受付期間 2026年7月29日~10月30日予定
問い合わせ 熊本県健康福祉政策課 地域支え合い支援室 096-333-2819
ふるさと納税
また、各自治体への災害支援寄付については、ふるさと納税を用いた仕組みが動いています。応援したい各自治体にぜひふるさと納税を。宇城市、氷川町、八代市、宇土市、美里町、益城町については、自治体の負担を軽減する代理寄附も始まっています。熊本市、上天草市、御船町、嘉島町、芦北町なども災害支援寄附を受け付けています。
九州旅行を計画している方はキャンセルしないで
災害が起こると、旅行や食事などに行ったらご迷惑では、と考える人もいると思いますが、被災地以外には日常があります。経済活動を継続することも、大切な地域支援です。
ホテルが全壊、飛行機が欠航、というのであれば仕方がないですが、そうでない限りは、旅行は計画通りいきましょう!
支援の形もいろいろあります。
一人ひとりが少しずつ力を合わせて、一日も早い復興をお手伝いしたいですね。
佐々木淳