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名古屋から京都そして奈良へ―ケアの本質を考え続けた一日

エルダースピーク、ご存知ですか?
高齢者に対して、必要以上にゆっくり話したり、幼児語や命令調を用いたりする「子ども扱いの話し方」を指します。
一見やさしい配慮のようですが、認知症ケアでは明らかに有害です。
近年の研究では、認知症患者へのエルダースピークが増えるほど、ケア拒否(Rejection of Care)が有意に増加することが示されています。
ある研究では、ケアのシーンの96.6%でエルダースピークが認められ、48.6%でなんらかの介護拒否が確認されています。
一方、エルダースピークが10%減少するだけで介護拒否は77%減少、介護拒否の程度も74%改善したとする報告もあります。
つい無意識に使ってしまうエルダースピークですが、これは患者さん本人にとって不愉快であるだけでなく、介護拒否を増やし、介護負担を増やし、現場の疲弊にもつながります。
正しい知識を持って適切なコミュニケーションを行うことは、ケアを行う上の基本的にケアを行う上で、非常に重要な前提条件であるはずです。

今日は早起きして第42回愛知医療研究集会へ。
エルダースピークをテーマに、特に認知症の患者さんの安心と自信をどう支えるのか、一緒に考えました。
認知症の人は、大脳皮質の活動が低下する分、大脳辺縁系は活性化し、本能的に安全危険、敵味方を判断する力は研ぎ澄まされていきます。
言語的コミュニケーションに加え、その人の人生に対するリスペクトがなければ、信頼関係を気づくことができません。
まずはその人に関心を持つこと、ケアを作業ではなく、その人の生活・人生の一部として考えることが大切、そんなところに落ちついたと思います。

主催な愛知県医労連の皆様、貴重な機会をありがとうございました。
2時間の講演・質疑の後、会が終わってからもたくさんのご質問をいただき、ありがたかったです。
が、楽しみにしていた名古屋ランチの時間が消失、とりあえず駅で味噌カツ弁当を購入し京都へ。

京都訪問看護ステーション協議会で、訪問看護の未来について、またまた2時間お話しをさせていただきました。
立派な生花が添えられた素敵な演壇。
京都の訪問看護のレジェンド、西尾さんもお越しくださり、またオプションズのメンバーもみんな来てくれて、リラックスした雰囲気でした。
日本の在宅ケアは、老衰とがんは概ね看取りができるようになっています。
しかし、がん患者さんの中には自宅に帰る機会が与えられていない人もまだまだ多いですし、肺炎や心不全、その他の臓器障害はまだまだ病院に依存しています。
家で最期まで。
その望みを叶えるために、地域で強化すべきは急性期の対応力。不安定期、自宅で治療するという選択肢を提示できること。それを自信を持って提示できるよう実積を重ねること。
伸び代はまだまだある。

京都の看護師さんたちはみんな熱量が強く、質疑も時間をオーバーして盛り上がりました。
僕もあらたな気づきがありました。
関係者の皆様、貴重な機会をありがとうございました。

これから本日の最終目的地、奈良に向かいます。

佐々木淳

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