17歳の国から来たドクターと、日本の在宅医療を歩く日
今日はシャーロット先生と一緒に訪問診療。
ウガンダからグローバルヘルスを学ぶために2年前に来日、現在は僕らのグループでインターンとして活躍してくれているドクターです。
とてもチャーミングな方で、患者さんやご家族もみんな大歓迎、英語&非言語でコミュニケーションを楽しんでくれました。
ウガンダの平均年齢(年齢中央値)はなんと17歳!
むちゃくちゃ若くてびっくりですが、平均寿命は67歳、65歳まで生きられる割合は男性で57%、女性で70%程度、文字通りの厳しい「生存競争」が。
感染症(肺炎・結核・マラリア・HIVなど)や新生児・乳幼児の死亡、事故や外傷が大きな割合を占めつつ、最近はNCD(非感染性疾患)も増加傾向にあるとのこと。
主たる死因の第5位に心血管疾患(脳卒中・高血圧性疾患)がランクインしていますが、多くの国民が、老化する前(がんや認知症などになる前)に死亡しています。
日本では男性の90%、女性の95%が65歳まで死ぬことはありません。
結果として、医療費の増加などの問題も生じていますが、感染症や事故のリスクの少ない安全な環境で、そして健康で文化的な最低限度の生活が保障されている日本の豊かさを改めてありがたく思いました。
ウガンダのは公的保険制度は法律としては存在するものの、現状まだ機能していないとのこと。大企業などには互助組合のようなものがあるそうですが、一般の国民の医療アクセスはかなり厳しい。お金がなければ無料で医療が受けられることになっていますが、病院には必要な薬や衛生材料がなく、それらは結局、自分で確保しなければなりません(薬局で指定された薬や資材を買って病院に行く)。日本には国民78人に1床の入院ベッドがありますが、ウガンダの病床数は2000人に1床。医師数は25000人に1人。圧倒的な医療資源不足の中、国民は「セルフメディケーション」で乗り切るしかありません。なんとマラリア治療薬を含む抗菌薬も町の薬局で処方箋なしで買えるとのこと。
もちろん何もせずに我慢する(結果として手遅れになる)、文化的・宗教的背景から祈祷などの伝統医療に依存する、というケースも一般的だそうです。
日本からお手伝いできることもありそうですが、でも、それは近代的病院をぽんと一つ建てることではないのでしょう。
自己判断と自己負担がベースのウガンダ。既存のリソースと最新のテクノロジーをうまく組み合わせると、医師や入院に過度に依存しない次世代のヘルスケアシステムを作ることができるのかもしれません。
まだまだ成長途上のウガンダのヘルスケアですが、逆に言えばノビシロがとても大きい。アフリカ諸国は固定電話の通信網を構築することなく、いきなり携帯通信網が一気に普及しましたが、医療においても同様のことが起こるのかもしれません。
そして、そのイノベーションの引き金は、シャーロット先生のように海外で最新のテクノロジーを学んだ高度人材なのではないかと思います。
ウガンダで高齢者介護が問題になるのは50年以上先かもしれませんが、在宅医療の可能性についてはお伝えすることができたのじゃないかと思います。
いろいろと情報交換して、僕も本当に勉強になりました。
これからの活躍に期待したいです!
