たべることだすこと研修会6 1杯の珈琲

2022年10月16日 障害があろうとなかろうと1杯の珈琲をみなさんへ

本当にできるかなあ。この病気になって珈琲をふるまったことしたことないし。

※この投稿はご本人の許可をいただいています。

数年前に病を発症し、それまで夫とともに喫茶店を営んでこれました。

喫茶店を続けて30年間の長い月日の中で、病気を発症し右手右足が不自由に。

訪問を始めて、約4年、デイサービスに行くことはできるようになっていきました。

この方の希望として、自分が訪問行き初めには、もう一度、喫茶店に勤めたかったが、日が経つにつれてそれが難しいのではと思うようになる。

訪問リハビリテーションで、ひとつひとつできないことだけでなく、できることを確認していく。

なかなか、一緒にどう活動したらいいか。そして、本人が行こうと思う気持ちが出るまで待つことになる。

訪問を始めてから4年

夫が、喫茶店を辞めるということを聞いた。

もう、喫茶店に夫婦で立つことはできなかった。

しかし、なぜ、喫茶店に立つことができないと思っているかををご本人に聞いた。

「この体が不自由なところをみられたくないし」

その言葉を聞いたとき、その喫茶店は常連さんが多く、その方々に今の姿を見られたくないという。

立つことはできる、上手く伝って歩くこともできる、残った左手で道具を操作することができる。そして、言葉を出すことは不自由だけど、しっかりと人が話すことを理解できる。

「たべることだすこと研修会の時に、珈琲をみなさんにふるまってみませんか?」

最初は、ご本人は、できないのではないかと思うようになっていた。しかし、夫とともに話、本当はできることがある。

「来るのは、医療ケアの人たちで僕も行きますよ。ぜひ、みなさんへお願いします。」

「トイレもバリアフリーのがありますし。」

たべることだすこと研修会6の会場の実際のトイレ これならいける!

この会話が、2022年4月くらいのことである。

不安なところが多く、なかなか、一歩踏み出せない。

NPO法人Life is Beautifulのメンバーにもこのことを話して、みなさんから承認を得る。

そして、2022年10月16日日曜日、当日を迎える。

当たり前にしてきたこと。夫と働くということが、できなくなった。

4年ぶりに一緒に働くことができた。

今まで、サンドイッチを作り、ふるまい、そして、お金を得ることを当たり前にはたらくことをしてきた。

それが、病や障害をおったからといって、できなくなった。

いろいろなことができるのに。

この研修会が終わって、訪問に行ったとき、お二人が喜んでいた。

それと、あれでよかったの?と。

はい、まだまだ、こういうところで働いてもらいます。

そのときは、よろしくお願いいたします。

そういうと、不安な顔をしながらも、まんざらでもないようすだった。

本当にお二人には、感謝しております。また、受講生のみなさま、Lifeのスタッフのみんな、このような形で1人の「いきる」を実現させてくれてありがとうございます。これからもよろしくお願いします。